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京都市内のギャラリーで現在開催中の2つの個展をご紹介! アートな京都旅はいかが? どちらも2024年5月25日(土)まで

カテゴリー : 京都アートお知らせ

2024. 05. 17 Fri

京都は古い街並みを残した歴史的観光地として知られるが、アートに触れることができるスポットも多数存在する。神社仏閣を巡るのも良いが、たまにはそういった場所に足を運んでみるのはいかがだろうか?
そこで今回は京都市内のアートギャラリーで現在開催中の2つの個展を紹介したい。

山ノ内陽介 個展「形而上的ビバリウム」

▲山ノ内陽介(Yosuke Yamanouchi)《形而上的ビバリウム》1300×1300㎜ Oil on canvas 2024 Photo:Hikari Okawara

山ノ内陽介は東京藝術大学大学院美術研究科油画専攻を修了し、作品制作を続ける気鋭のアーティスト。
これまで古典絵画の人物を模写し、剥がし貼り付けることによって平面を3次元的にする「皮」シリーズや、ストロークの美しさを追求して描く「ポートレート」シリーズ、一筆描きの筆致によって絵画空間上に奥行きのある形態を描き出す「Mindfulness」シリーズなどを発表してきた。
今回の個展のタイトルにもなっている「形而上」とは「形を持たないもの、有形の世界の奥にある深遠なもの」などの意味があり、その作品は現実と非現実の狭間に立つかのような錯覚をもたらす。美術史の中では20世紀初頭のイタリアにて「形而上絵画」という、非日常的な世界を描く絵画様式が、ジョルジョ・デ・キリコ(1888年-1978年)によって提唱された。
絵画の歴史と向き合い、自身の新たな絵画表現を模索する山ノ内の作品を、その目で見届けよう。

▲one wing / oil on canvas / 41.0×27.3 cm / 2024 年

山ノ内陽介 個展「形而上的ビバリウム」
【会期】2024年4月26日(金)〜5月25日(土)
【会場】CANDYBAR Gallery
【住所】京都市東山区弁財天町19 Ygion 2F
【開館時間】13:00〜19:00
【休館日】日曜日・月曜日
【入館料】無料

木村秀樹 個展 − 青磁・水鳥 −

▲《Celadon・Lake 翠い湖》100×143.5×109 cm / Celadon Ceramic, Wood / 2024

木村秀樹は1970年代に版画家として鮮烈なデビューを飾った後、主にシルクスクリーン技法で制作しながら、紙、ガラス、キャンバス、と多岐にわたる支持体を駆使し、絵画と版画の融合した作品も発表してきた、日本を代表するアーティストの一人。1980年代に はシルクスクリーンの技法を用いて、水鳥のイメージを描いた作品「 水鳥のシリーズ 」を制作したが、その後シリーズは休止。約40年の月日を経て再び「水鳥のシリーズ」に取り組むにあたり、木村が新たなメディアとして選んだのは「焼き物」であった。
今回の個展では、作品の中心に青磁の水鳥と波紋タイルを据えた、ミクストメディアによる立体作品《Celadon・Lake 翠い湖》、《Celadon・A Water Bird on the Pool》と、青磁の水鳥の写真画像を使用したシルクスクリーン版画作品など、新作9点が展示される。
アーティストして長年の経験を経て発表された「青磁の焼き物」の美しさは、ぜひ直接確かめて欲しい。

▲Silkscreen on Arche 88 56 X 76 cm / 2023

木村秀樹 個展 − 青磁・水鳥 −
【会期】2024年5月8日(水)〜5月25日(土)
【会場】イムラアートギャラリー(imura art gallery)
【住所】京都市左京区丸太町通川端東入東丸太町31
【開館時間】12:00〜18:00
【休館日】日曜日・月曜日・祝日
【入館料】無料

今回紹介した2つの個展の会場は、どちらもアクセス良好。1日で両方回ることも可能だぞ。観光シーズンの5月、この機会にアートな京都旅も楽しんでもらいたい。

文:子守ぬけがら
X(Twitter):@miligraph

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