園芸用品のテーマパーク!? 大阪府豊中市にあるプロ御用達の園芸用品問屋「NOAH(ノア)」が一般客でも利用可能に! 実際に行ってみたらスゴかった!|Q-WEST(クウェスト)・関西カルチャー探求WEBメディア

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園芸用品のテーマパーク!? 大阪府豊中市にあるプロ御用達の園芸用品問屋「NOAH(ノア)」が一般客でも利用可能に! 実際に行ってみたらスゴかった!

カテゴリー : 大阪その他レポート

2025. 05. 10 Sat

「コロナ禍」を経て在宅時間が長くなり、家庭での趣味を持つ人が増えたというのは、よく聞く話。料理や楽器、筋トレに映画鑑賞といった様々なおうち時間の楽しみ方があるが、「園芸」もそんな中の一つだ。ここ数年で、花や観葉植物、ハーブなどを自宅で育て始めたという方も多いのでは? かく言う筆者(子守)自身も「自炊に使えるのでは?」と思い、大葉やミニトマトを植えてみたところ、驚異的なまでに伸び育ってしまい、逆に焦って刈り取ったものです……。
植物を育てるというのは純粋に楽しい上に、家庭内に緑があると癒しやリラックス効果も期待できるという素晴らしい趣味。

さて、どんな趣味でもハマりだすと、その「道具」にもこだわりたくなるもの。料理が趣味の人は器にもこだわるように、「園芸」が趣味の方も同じだろう。そんな園芸を趣味にする皆さまに、是非ご紹介したいお店がある! 大阪府豊中市に、敷地面積300坪という圧倒的な規模で「園芸用品のテーマパーク」とも呼ばれるお店があると聞きつけたので、実際に行ってみたぞ!

日本No.1の品揃え! プロ御用達の園芸用品問屋「NOAH(ノア)」

そのお店がこちら「NOAH(ノア)」
前述の通り、敷地面積300坪の店内に1万点以上の植木鉢やガーデン資材、園芸用品が並ぶ圧巻の品揃え! それもそのはず、元々はプロ・業者向けの園芸用品卸問屋として営業していたのだが、何と今年から一般のお客さんでも購入が可能になったとのこと。大ロットでの注文ではなく1個から購入可能というのは、我々一般の人間には嬉しい限りだ。卸問屋が運営しているだけに、ホームセンター等の小売店よりも圧倒的に多様な品揃えの上、比較的安価で購入できるのも魅力的。
しかしなぜ、そんなプロ向けの問屋さんが一般向けにお店を開放してくれたのだろうか? 今回は「NOAH(ノア)」の代表取締役社長、山野井良夫さんにお話を伺うことができた。

▲「NOAH(ノア)」代表取締役社長 山野井良夫さん

— 元々「NOAH(ノア)」さんでは一般向けの販売はされておらず、プロ向けの問屋さんとして営業しておられたんですよね?

山野井さん:はい、昨年までは一般の方の購入はお断りしていました。園芸店やお花屋さんはもちろん、美容室やホテル、カフェ等のインテリア用として、企業さんにご利用いただくことが多かったですね。今でもそういった用途でのご利用は多いです。

— それが、一般のお客さまへの販売も開始したというのは、何か理由があるんでしょうか?

山野井さん:以前から一般のお客さまからの「購入したい」というご希望を多数いただいていたんですよ。特に植木鉢などは国内外多数のメーカーからサイズも様々なものを取り扱っていますので、趣味で園芸をされている方々からの購入のご要望も多かったんです。で、あれば、そういうお声にもお応えしたいと思ったんです。
実は近年、園芸業界は全体で言うと縮小傾向にあるんですね。それなら「NOAH(ノア)」自身が、園芸の魅力に触れる拠点になろうと思いました。プロの方々も一般の方々も問わず、園芸の可能性を広げられる「みんなの交差点」のような存在になりたいですね。園芸に興味を持つ皆さんに、「NOAH(ノア)」で新しい発見をしていただければ嬉しいです。

— なるほど! 園芸業界全体にとっても、園芸を趣味にしている人にも良いことですね。まさにWIN-WIN! 山野井さんの園芸愛が伝わります!

ストアツアー! 300坪の倉庫内は宝の山!

それでは実際に「NOAH(ノア)」さんの店内を巡ってみよう! ……と思ったのだが、広大な倉庫内に並ぶ膨大な商品の数々。園芸素人の筆者はオロオロしてしまって、どこから回るべきなのか見当すらつかない。迷子になってしまいそう。
そこで大変恐縮ではあるが、引き続き山野井さんに店内をご案内いただくことになった。お忙しいところスミマセン! ではレッツゴー!

山野井さん:倉庫内は広いんですが、雑然と商品を並べているわけではありません。植木鉢だけで約1万点を取り扱っていますが、基本的には区画ごとに各メーカーの商品が並んでいます。

— 初めてだと迷ってしまいそうですが、それなら慣れてくるとお目当ての商品も見つけやすそうですね。早速順番に拝見していきたいです! ご案内よろしくお願いします!

山野井さん:入り口から全部回ると、丸一日かかっちゃいますよ 笑。

山野井さん:これはブリキ製の植木鉢ですね。中にカップが付いているので、そのまま植物を入れることもできますが、カップを外すと底に穴も空いているので、キチンと植えることもできますよ。

— 小さくてカワイイですね。しかもちゃんと実用的。このサイズなら室内の色んな所に置けそうですね。

山野井さん:このエリアは「ドライフラワー」用の商品ですね。焼き物は水が漏れる物もあるんですよ。ドライフラワーであれば水漏れの心配は無いですからね。水漏れを気にしなくて良いなら、こういった風合いの物が作れるんですよ。素焼きのようなものはどうしても小さい穴が空くんです。

— ドライフラワーも人気がありますよね。本格的な焼き物の風合いは、ドライフラワーに合うでしょうね。好きな方多そう!

— これは何でしょう? 一見、園芸とは関係なさそうな物に思えますが……。

山野井さん:ハンドクリームとか天然の石鹸類ですね。オーガニック関連の様々な物も扱っています。

— あぁ、なるほど土弄りとかしてると、汚れや手荒れとかもあるから! こういった物も取り揃えてるだなんて、気が利いていますね!

山野井さん:ここは信楽焼のコーナーです。国産の植木鉢ってすごく少ないんですよ。このお店でも国産はこの辺りくらいです。釉薬を塗った本格的な信楽焼の植木鉢です。

— 茶道のお茶碗みたいですね。高級感があります。

山野井さん:例えばこの植木鉢、表面がボコボコしているの分かります? これは「飛び鉋」と言う技法が使われていて、ロクロで回している時に、金具を当てながら職人さんが手で傷をつけていくんですよ。ですので一品物なんですよ。

— 工業製品ではなく、まさに「作品」ですね。こういった貴重な物も手に取りやすいのは嬉しいですね。

山野井さん:焼き物の町である信楽も残念ながら衰退しつつあるので、実物を手に取って見てほしいですね。

山野井さん:この辺りはオランダやベルギーといったヨーロッパから仕入れた物です。この植木鉢なんかもボコボコしていますが、こちらはベトナム製です。先ほどの信楽焼とは違ってワイルドな感じですね。

— こういう物にもお国柄が出るんですね。

山野井さん:こういった装飾用の置き物なんかもあります。植木の横に置いたりする飾りですね。

— 本当に倉庫内に置いてあるもの全てが売り物なんですね。一つ一つ小売用の価格シールが貼っているので、一般の方でも分かりやすいですね。それにしても、これだけあるとやっぱり迷いそう!

山野井さん:カゴ類なんかもあります。この中に植木鉢を入れて吊るしたり、色んな使い道があるんですよ。

— 何かオシャレなカフェやご家庭に飾ってあるイメージありますね。僕の家には無いですが 笑。

山野井さん:サイズも各種あるので、様々な世界観を作ることができますよ。

山野井さん:これはインドネシアの物ですね。缶をリサイクルして作られているんですよ。例えば元はバーベーキューコンロだったりする物です。それを廃棄するのではなく、植木鉢として再利用してるんです。

山野井さん:これもインドネシアの流木ガラスです。流木にあった形のガラスの器を作って、セットにしてあるんですね。中をテラリウムにしたりとか、魚を飼う方もおられるみたいですよ。

— 観賞魚も流行ってますもんね。アイデア次第ですねぇ。

— これはヤシの木の繊維ですか? どういった用途で?

山野井さん:植物の土を隠すように使ったり、先ほどあったようなカゴに入れて穴目を塞いで植物を植えたり、色んな使い道があるんですよ。

山野井さん:ここからは大きめサイズの植木鉢が並んでいますよ!

山野井さん:これなんかすごく大きいんですけど、樹脂製なんで意外と軽いんですよ。

— うわー、見た目は立派な木が植えられていそうなサイズですけど、軽いのであれば扱いやすくて良いですね。重量があると一旦置いてしまったら、後で動かすのも大変ですもんね。

山野井さん:最近は大きめの物は樹脂製も多いですよ。

山野井さん:同じくらいのサイズで焼き物となると、こういった物になります。持ってもらったら分かりますけど、これ多分持てないですよ。

— 重たぁっ! これは一人じゃ無理ですね 笑。樹脂製の物が増えるわけですね。

山野井さん:でも、これはこれで本物ならではの風合いがあるので人気はありますね。特に南国風にしたい場合なんかは、こういった物がピッタリだと思います。あと、逆に重たい方が安定性があって良いというケースもありますね。

山野井さん:これらはタイの植木鉢です。ホテルのロビー等にドーンと置いたりするのに良いですね。どちらかと言えばプロ向けですが。

— 確かに、リゾートホテルの雰囲気がありますね。一般向けでは無さそうですが 笑。でも本格的にやりたい方には良いでしょうね。

山野井さん:最近の売れ筋はこの辺りです。

— 割とシンプルなのが流行りなんですね。

山野井さん:これも大きいんですけど、軽いんです。

— やっぱり流行りとか、そういうのはあるんですね。片手で担げるくらいなので使いやすそうですし、デザイン的にもどこにでも合いそうです。

山野井さん:他にも塗料なんかも扱ってるんですよ。

— おおっ、なるほどなるほど。先ほどのようなシンプルな植木鉢でも、ペイントしてみたりすると個性が出せそうですね。

— 2階に上がってきましたが、また雰囲気が変わりますね! 目が回りそう!!

山野井さん:基本的にメーカーさん毎にエリアを分けているので、そうなりますね。

山野井さん:こちらはジャンク系のアイテムを陳列しているエリアです。植木鉢としての用途以外にも装飾になる小物類等を置いています。ここにグリーンを合わせていただくとか。こう見えて、実際に植物を栽培できる実用性のあるアイテムも多いんですよ。組み合わせ次第でイメージは色々膨らむと思います。

— 確かにちょっとこういったアイテムがあるだけでもオシャレな感じはしますよね。

山野井さん:ここはセール品のコーナーですね。値下げした物を置いています。

— お安くなっていると一般の方でも手が出しやすいので、狙い目のコーナーですね! まずはここから探してみるのも良さそうです。商品の質は変わりませんもんね。こういうセールはありがたいです!

山野井さん:こちらはアンティークのエリアです。世界観を作るのにアンティークは割と有用なんですよ。単に綺麗なものより、味が出るんですよね。

— 雰囲気ありますねぇ! 確かにイメージはあります。ちょっと蔦が這うような古びた感じみたいな。

山野井さん:例えばこれなんか本物の洋書なんですけど、こういった物を配することで、趣のある世界を作ることができて便利ですよ。アンティークのベッドなんかもあったりしますが、こういう物を組み合わせて思い描いた空間を作っていくのが、楽しみの一つですよね。

山野井さん:ここはメキシコの物が集まっています。

— へぇー、やっぱり全然これまでとはデザインもガラッと変わった物が並んでいますね。こういうのって、中南米なら中南米原産の植物を植えてあげるのが良いとか、そういうのはあるんですか?

山野井さん:いや、そういうのは気にせず、好きなように使っていただくのが良いと思います。こういったアイテムを使って、どういった世界観を作っていくかは皆さんそれぞれなので、逆に意外性のある使い方もしていただいても良いですね。

山野井さん:最後に、このエリアは「SDGsコーナー」です。一部が壊れたり、部品が足りなかったり、廃盤になった商品を並べています。いわゆる普通のお店では売り物にならない物ですね。

山野井さん:例えばこの時計なんかは動かないんですけど、オブジェとして飾っておくには良いですよね。工夫次第で活かせる物も多いんですよ。

— いや、普通にアンティークショップとかなら、もっと良いお値段しそうな物が色々ありますよ? レトロで味のあるアイテムが目白押しじゃないですか。しかもどれも随分お手頃な価格で並んでいますが。

山野井さん:このエリアは「宝探し」エリアですね 笑。

というわけで、「NOAH(ノア)」代表取締役社長である山野井さん直々に店舗内をご案内いただいた。ありがとうございます!
ところでところで、ちなみになんですが、これだけの商品がある中でイチオシの商品ってあるんでしょうか?

山野井さん:そうですね、これが「ココチップ(ヤシの繊維)」なんですが、これと軽石を混ぜて使ったり、土に混ぜて土自体を軽くしたり通気性をよくしたりする物です。ホームセンターなんかでも売ってたりはするんですが、この金額でこの量はかなりお得ですよ!

— そうなんですね! 素人には知らないことばかり。勉強になりました!

広がる園芸の楽しさ! 自分の目で選んでみよう!

300坪の広大な店内、社長直々に案内していただいたとはいえ、本稿でご紹介できたのはごく一部に過ぎない。目移りするばかりの品揃えの倉庫内は、園芸ファンならマジで一日中楽しめること間違いなし。「園芸用品のテーマパーク」どころか「園芸用品のワンダーランド」だった! 園芸素人の筆者でさえワクワクする品数の多さなので、かねてから園芸を趣味にする方なら絶対に楽しいハズ。冒頭での紹介の通り、元来プロ向けの卸問屋だからこその、1万点に及ぶ膨大なアイテム数。その中から「これだ!」と思う逸品が発見できたなら喜びもひとしおだろう。今年から一般の方にも開かれた園芸ワンダーランド。リーズナブルに質の高い商品を手に入れられることで、イメージも無限に広げられるぞ。
プロ仕様のアイテムがゲットできる「NOAH(ノア)」。園芸ファンなら一度は訪れて欲しいお店だ。普通のホームセンター等ではなかなか見つからないお宝が見つかるぞ! ワンランク上の園芸ライフを「NOAH(ノア)」で実現してみてはいかがだろうか。レッツ・トレジャーハント!

いやぁ、筆者も以前刈り取った大葉とミニトマトを再度なんとかしてみようかな……。パクチーとかも植えてみたいなぁ。趣味としての「園芸」、まだ未経験の方も一度気軽に始めてみてはどうでしょうか? その際には是非「NOAH(ノア)」を訪ねてみてほしい! ハマったら最後、一日では回りきれないぞぉ〜。

店舗情報

NOAH(ノア)
【所在地】〒561-0845 大阪府豊中市利倉3丁目12-3
【定休日】日曜日(祝祭日は営業・年末年始不定休)
【営業時間】9:00~17:00
【公式WEBサイト】https://noah-ltd.net/

Report:子守ぬけがら
X:@miligraph

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