東京 ユーロスペースで好評のうちに上映を終えた厨子翔平監督の初長編作品・映画『もどらないかげ』が2026年10月から大阪/京都でも公開!【大阪 シネ・ヌーヴォ/京都 出町座】|Q-WEST(クウェスト)・関西カルチャー探求WEBメディア

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東京 ユーロスペースで好評のうちに上映を終えた厨子翔平監督の初長編作品・映画『もどらないかげ』が2026年10月から大阪/京都でも公開!【大阪 シネ・ヌーヴォ/京都 出町座】

カテゴリー : 大阪/京都/映画/お知らせ

2026. 10. 01 Thu

関西も様々な人の入れ替わりが多い地域であると思う。大学や企業も多いので、進学、就職を機に関西に来る方々もいる。その一方で、東京へ上京する人もいれば、何かをキッカケに他地方へ移り住んだり、地元へ帰ったり、関西を出る人たちも多い。交通網の充実、インターネットの普及により、昔と比べて人口の流動性は高まっている。今や人間はその気になれば、どこでも生活できる。とは言え、安住の地を見つけるのは難しい。都会の生活に慣れてしまった者には、なおのこと。

そんな中、東京から“佐賀県有田町”へ移住した映画監督がいる。名前は厨子翔平(ずし・しょうへい)。東京の大学を卒業後、自主映画の制作などを行なっていたが、2023年に有田町へ移住。そしてその地で、自身初の長編作品となる一本の映画を作り上げた。
そんな興味深い経緯を辿る映画『もどらないかげ』が、この10月に大阪と京都の映画館で公開される。

『もどらないかげ』

『もどらないかげ』

厨子翔平監督作品『もどらないかげ』は、東京では既に2026年8月29日から渋谷・ユーロスペースで上映され評判を呼んだ。

本作は前述の通り、厨子監督の移住先である“佐賀県有田町”で撮影された作品。九州北西部に位置するこの佐賀県有田町への移住にあたっては、「コロナ禍」が一つの契機となっているという。日本中が強い閉塞感を味わった、あの時期を超えて、厨子監督の下『もどらないかげ』の制作がスタートした。
出演者は演技経験のある俳優ではなく、厨子監督自身が有田町で暮らしていく中で出会った人々。かつて「窯業の町」として栄え、人口減少という現状も受けとめながら地に足をつけて暮らす人々との交流の延長線上で生まれた作品だ。厨子監督も、隣町の長崎県波佐見町の窯元で働きながら生活を続けるなかで、この土地の人々との関わりを重ねていった。その地で交わされたまなざしや言葉、風景が穏やかに積み重なり、記録と記憶のあいだにあるものを静かに見つめていく映画である。

登場人物の一人である「オオクボ」役の大塚隼輝も、もちろん有田町在住。普段は「まちづくり公社」で働く傍ら、AIとKJ法を活用した研究を行っているというから驚きだ。朴訥とした雰囲気が“リアル”を感じさせてくれる。

舞台となる佐賀県有田町の景観も丁寧に撮影され、その山々の深い緑は、彼の地に馴染みのない我々関西の人間にも、望郷の念を抱かせ、強い印象を与える。町、土地、その空気まで捉えたかのような映像は、ぜひスクリーンで味わってほしい。

監督・脚本 厨子翔平(ずし・しょうへい)

監督・脚本 厨子翔平(ずし・しょうへい)

【厨子翔平 プロフィール】
1989年生まれ。岡山県津山市出身。桜美林大学映画専攻卒業。多様な職業に従事する傍ら、自主映画を制作。福間健二監督作品『きのう生まれたわけじゃない』(2023)で助監督・予告編編集を担当したのち、佐賀県有田町へ移住。窯元で働きながら創作活動を続ける。土地での暮らしや出会いをもとに、ドキュメンタリーとフィクションを横断する作品を制作。本作『もどらないかげ』が初長編作品となる。
過去作として、『家出』(2010)、『奥津』(2012)、『焚火』(2015)、『掌』(2015)、『なにかがつれていく』(2016)、『幽霊団』(2022)などがある。

本作への厨子監督からのメッセージは下記の通り。ぜひご一読いただきたい。

“2012年の年末に初めて友人を訪ねて佐賀県有田町に訪れた。滞在していた間は1人で町を歩くことが多かった。年末ということもあり人気もなく凍える寒さのなかで店頭に並ぶ焼き物たちに取り残されてしまった寂寞を感じた。町を歩き回ると焼き物の歴史に関連した石碑などがあり400年の焼き物に紐づいた時間が点々と散らばっているようだった。その時に自分で簡単なプロットを書いた。亡霊と伝説と住⺠の視点が入り混じるようなプロットだった。書いてはみたが何も手をつけず時間が経っていた。

2017年に有田町の友人・中島くんが東京に住む友人たちに配るために自分の生活や身の回りを書いた手紙のよう なプロットを持ってきた。その土地にいる実際の人と場所が出てくるものだった。住みながらそこでしか撮れないものとは何かと興味をもち企画をスタートさせリサーチ、ロケハンなどを行い2020年に移住と撮影を目指していたがコロナ禍により停止した。

2023年にコロナが緩和したことを受けて有田町に移住して制作がスタートすることになった。3年の経過で自分たちも含めてたくさんのことが変わっていたり失ったこともあったが新しい出会いも生まれていった。町を 画一的に描くことではなく日々の中で出会った人や言葉や出来事を中心に記録してみたかった。2024年の10月の初めから撮影が開始されたが夏のような季節だった。あらゆる人々に支えられて1か月の撮影が終わった。暮らしの中で 出会った人々、映画に携わったことがない人々が映画作りに参加してくれた。
映画が旅するようにたくさんの人に見もらえることでたくさんの言葉や交流を通してまた有田、波佐見の人々に持って帰れたらいいなと思っています。よろしくお願いします!”

『もどらないかげ』上映情報

映画『もどらないかげ』は、関西では以下の映画館にて上映される。

【大阪】シネ・ヌーヴォ(〒550-0027 大阪府大阪市西区九条1丁目20−24)
上映期間:2026年10月10日(土)〜10月16日(金)

【京都】出町座(〒602-0823 京都府京都市上京区三芳町133)
上映期間:2026年10月16日(金)〜10月22日(木)

なお、その他詳細は、映画公式WEBサイトおよび、公式SNSをチェックしてもらいたい。
【公式WEBサイト】https://modoranaikage.studio.site/
【公式X】https://x.com/tsuchikone_film
【公式Instagram】tsuchikone_film

▲映画『もどらないかげ』予告編

現在は関西在住でも、元は各地方から学業や仕事の都合で、地元を離れた方々も多いことだろう。佐賀県有田町に所縁はなくとも、本作を通して、それぞれの郷里での暮らし、情景に想いを馳せてみてはいかがだろうか?
【大阪】シネ・ヌーヴォ、【京都】出町座ともに上映期間が限られているので、ぜひお早めに劇場へ!

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