どうも皆様おはようございます。
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どうしよう。書きたいことが山程ある。
めっちゃ長いかもしれない…
お付き合い頂けると嬉しい。
2020年11月12日。
あの日は確かオープンマイクの日で。
普通に朝、ほんとにいつも通り起きて。
換気扇の下でぼ〜っとタバコを吸いながら朝の投稿を考えたりしてて。
そしたら兄貴から電話があって。
親父が意識不明だと。
ちょっと何言ってるかわからなくて。
ライブは2daysあったり、その後はガンバの仕事で次の日はイベントスタッフで。
なんかわからんけどいろんな人に連絡入れなきゃなぁって考えたりして。
とりあえず実家行っておかんを車で拾って病院に行って。
まさかの救急車に乗った親父よりも先に着いて。
ストレッチャーで降りてくる親父を見てやっと現実感が出て。
「え？親父死ぬの？」
ってなって。よくわかってなかったけど。
普通に仕事行って普通に帰ってきて、土日は伯父さんの家で競馬の重賞レースを見るって言ってたんじゃないの？って。
なんだかよくわからんままにバタバタと病院で待つことになって。
まず初めに担当してくれた医者の話では、どうやら大動脈解離で、搬送時点ですでに心臓は止まっていたから難しいかもしれない、と言おうとしたらなんとなんと心臓が動き出した、と。
ええい、ややこしい。
心停止から30分以上経って再度心臓が動き出すのは奇跡でしかない、と。僕ら兄弟は単純に
「さすが親父すげぇな」
とか言いながら、
「おとんの弁当食べて良い？」
とか
「タバコもらっていい？」
とか、なんかそんなことばっかり話してた。
全員30過ぎた良い大人のくせに。現実感も緊張感もないままに。
そこから緊急手術。心臓の動脈を切り取ってなんやかんやするやつ。それの説明を受けてもよくわからんかった。
そういえば、取り出した大動脈を見せてもらった時に、
「なんか、ホヤみたいやな」
って思った。
この数年前に親父が胃癌で摘出した時には、
「鶏皮みたいやな」
って思った。
麻酔から起きた親父にそれを言うと
「串焼きにしてくれ」
って笑いながら言われた。
だから、今回も起きたら「ホヤみたいやったぞ」って言おうと思ってた。
手術が終わって、とりあえず解散ってなって。
兄貴とオカンは一回家に帰るからとりあえず僕だけが近所の漫画喫茶で待機することになって。
松屋で軽くご飯食べて漫画喫茶に行って、ポテトでもつまもうかなぁって注文した後に兄貴から電話がきた。親父、ダメやったって。
なんかね、そういう時って頭回らんよね。
1番初めに頭に浮かんだのは
「頼んだポテトどうしよう」
やった。だって、なにも現実感がなかったから。
1番初めに僕が病院に着いて。どうやら死亡確認は当直っぽいおじいちゃん先生やって。
親父を眼の前になんか専門用語を長々と喋りよるもんやから、
「ちょっと今、頭に入らないのでもういいです」
って言って親父の顔を見に行こうと思った。
そしたらそのおじいちゃんは僕の背中に向かって、
「もう蘇生できませんから」
と荒っぽく言った。だから僕はブチ切れた。
「眼の前で親父死んどんねん。気持ち考えろや」
と。
「あなたが話を聞かないからだ」
と重ねるおじいちゃん。私は周りを気にせず
「グリーフケアって知ってるか？研修からやり直せボケェ！」
と怒鳴り散らかした。それはもう、人生で数度あるかないかのレベルで。
「僕はいい。僕はいいから、母が来る前にこいつをどっかにやってください」
と周りの看護師さんにお願いし遠ざけてもらった。その後そいつは一度も顔を出さなかった。
家族待合で、その場にいた全員のスタッフが頭を下げてくれた。僕も謝った。
その後で兄貴とオカンが来て、オカンは泣き崩れた。たぶん人生で、大人になって初めて、僕はオカンを抱き締めた。それでもまだ、そこまで実感は湧かなかった。
そこから葬儀の準備。着々と黙々と淡々と。感情はどこかへ行ってしまったかのように。
その時にはすでに、ぼんやりと頭の中に曲があった。
「こんな時やのにさ、俺頭で曲作ってるわ」
って兄貴に言うと
「おまえはそれでええんやで」
と言ってくれた。だから、ちゃんと感じたことを感じた瞬間に形にしようと思った。
ライブは２本キャンセルしても、お通夜の時間までスタッフの仕事はしに行こうと思って、連絡を入れて出勤した。その日はライブハウスを使ったカラオケイベントで、僕はヘルプスタッフとしてバーカンにいた。
参加者の一人が、泉谷しげるの「春夏秋冬」を歌った。僕にとってそれは、親父がカラオケで歌っていた曲だった。
その時に、初めて泣いた。
あぁそうか。親父は死んだのか、と。
親父のお通夜が終わった時、親父がいる部屋の襖をちょっとだけ開けてじーっと見てた。なんでかわからないけれど、誰も見てないところで実は普通に起きてるんじゃないかなぁって。
後ろから見てた兄貴が不思議そうに声をかけてきたのでそれを伝えると、
「完璧にこなす親父が、おまえが見てる時に起きるわけないやろ」
と言われた。妙に納得した僕は、それもそうやなぁと帰路についた。
葬儀の次の日。ライブの予定があった。だから、やっぱり歌いに行こうと思った。その時にはもう、曲はできてたから。
改めて聞くと、CDになった分とはだいぶ違うなぁ。
正真正銘、葬儀の次の日に歌った動画がこちら↓
CDのバージョンはこちら↓
https://big-up.style/musics/446057
幸せでしたか？って聞いてみたかった。
僕はけっこう頻繁に実家に帰るし親と出かけたりもする方だったから、その当たり前は、いつまでも当たり前なのだと思っていた。でも、実際はそうじゃなかった。
追いかけた背中は、たぶんきっとまだまだ遠くて一生辿り着けないかもしれないけれど、
「やれるだけはちゃんとやったで」
と伝えられるように生きたいなぁと思う。
長々と申し訳ないです。
ちょっとは供養になるかな。
いろいろ背負って、歌っています。
それはね、いつも言うけど、
大切なあなたのためなんだよ。
読んで下さりありがとうございました！
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文：アキラ（大阪を拠点に活動中のシンガーソングライター。最新情報は下記SNSをチェック！）
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