マヂカルラブリー野田クリスタルのクリスタルジム配信【小豆のお笑い豆噺:3】|Q-WEST(クウェスト)・関西カルチャー探求WEBメディア

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マヂカルラブリー野田クリスタルのクリスタルジム配信【小豆のお笑い豆噺:3】

2021. 08. 13 Fri

今年もM-1の予選が粛々と、静かな熱を持って進んでいる。
昨年2020年のチャンピオンこと、マヂカルラブリー。ボケ担当の野田クリスタルは「野田ゲー」に代表されるように、お笑い以外の世界でもその奇才っぷりを発揮している。

その野田が「クリスタルジム」という、芸人がトレーナーとなって指導してくれるジムを今年7月22日に開設した。
マッチョという単語から最も遠い場所にいるような私だが、体を動かす事にはそれなりに興味はある。クリスタルジムの場所は東京なので通うには無理があるが、ご時世により今は配信のみ行なっているとのこと。興味が止まらなかったので配信を買ってみることにした。

私が今回購入した配信は、

・8/4 10:00~
野田クリスタル×マッチョ部 マッチョ部部室を覗いてみた
・8/4 12:00~
野田クリスタルのマッチョな時間 プロトレーナー河口正史から学ぶ下半身筋トレ!

この2つ。
ド平日の午前中からだった為にリアルタイムでは見れず、見逃し配信で拝見させていただいた。今回のこの2つはどちらも野田と他の出演者との座りトークが主だった。

まず10時からの「マッチョ部部室を覗いてみた」の配信。野田の「おはマッチョ」と言うご機嫌な挨拶から始まる。
マッチョ部メンバーはピチピチの若手芸人、スカイサーキットの松本勇馬とバビロンのノリ。お笑い界におけるマッチョ芸人の肩身は狭いらしく、クリスタルジムは「楽屋の隅っこで隠れて飯を食べているマッチョ達を野田さんが救ってくれた」存在らしい。そんな若マッチョも今年5、6人吉本に入ってきたらしく、マッチョの未来もテカテカに輝きそうだ。
前半は食事制限のやり方を中心に、野田やマッチョ部の経験を交えた話を聞きつつ、後半はマッチョ部が行なっているトレーニングを体験するというもの。
このトレーニングが普通にガチで真面目にちゃんとしている。2分ほどのセットだったが、しっかりした運動で結構くる。
マッチョ部の印象は爽やかで、若手芸人ということもあり笑顔で楽しく教えてくれる所が好感触だった。もっとゴリゴリのゴー○ドジムみたいなしごき(※イメージ)だったら怖いなと思っていたのだが、本人達も煽るように「初心者・女性も大歓迎」とのこと。
そして野田からの提案で「筋肉芸人だけでなく不摂生芸人も呼んでトレーニングしてみたい」というのもあり、空気階段のもぐらや見取り図の盛山などが来てほしいゲストとして挙げられていた。今の配信は、笑いよりもためになるセミナー色が強いが、そういったゲストはバラエティ色も出つつ当人らの健康も促進されて良い事づくしなので是非今後やってほしいと思ってしまった。

12時からの「プロトレーナー河口正史から学ぶ下半身筋トレ!」はより一層本格的だった。ここではジャングルポケットのおたけも出演している。
野田は筋トレを独学で極めていっていた為、クリスタルジム設立の裏テーマが「自分が自由に使えるジムを作る・吉本のパワーを使ってトップ選手を呼んで情報を得まくる」というものだったらしく、独学で得た筋肉論をプロの指導により答え合わせしているようだった。
河口氏曰く「日本人は欧米人等より尻が無い」とのこと、日本人が思っている尻の部分は尻ではなく、位置的にはグルートと呼ばれる部分であることが切々と語られた。野田もその論には独学で行き着いており「思うよりもっと上でいい」と、言わば腰の部分が本来の尻だと教えてくれた。
おたけが「僕も奥さんのお尻よく触るんですけど、もうちょっと上触らないといけなかったんですね」と言っていたのが微笑ましくて和んだ。
下半身を鍛えるトレーニングをすれば尻が鍛えられハイヒップになる。話の中でいくつかのトレーニング方法も紹介され、外国人と日本人の体の作りの違いについて理論づいた筋肉話が繰り広げられ面白かった。
先日閉幕したオリンピックで素晴らしい成績を残したフェンシングだが、そのユニフォームは欧州製で実は日本人の体に合ってなく、服のシワが勝敗を左右するため新たに日本人向けのユニフォームが作られたというニュースを見かけた。この話を聞いた時、クリスタルジムで聞いた話を思い出し成る程なと感じた。ためになってるぞクリスタルジム。真面目だぞクリスタルジム。

クリスタルジムでは他にも様々な芸人のトレーニングプログラムが開催されている。筋力だけでなく美容に特化したプログラムもあるので、興味のあるものを調べて自分に合ったものを試してみては如何だろうか。プログラムで選んでも良いし、好きな芸人で選ぶという楽しさもあると思う。そして中盤にも書いたが、不摂生芸人のゲスト企画はいつか実現してほしいと密かに願うばかりである。

野田の印象は「やりたい」と思った事をとことん追求し、何年かかっても続けられる人だ。それは、彼がお笑いに向き合い共に歩き始めた高校生の頃から今も変わらないのだろう。
ゲームもトレーニングもお笑いの道からすれば脇道なのかもしれないが、野田はその脇道すら全力で進む。なんならその道の土壌や生えている草、落ちてる石すら調べ上げることだろう。
鬼才であり努力の天才。野田クリスタルのクリスタルジムの感想でした。

ガッキーと一緒にリングフィットをやりたいよー。

イラスト+文:小豆
Twitter:@Kmame
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