筆者（子守）は仕事中、radikoのタイムフリーで深夜ラジオを聞きながら作業をしていることが多い。7月上旬の某日、聞いていたのは「三四郎のオールナイトニッポン0（ZERO）」（7月7日放送分）。その番組内で「ザめしや」があまりにも弄り倒されていて、思わず笑ってしまった。
詳しくは後述するが「ザめしや」は関西を中心（本社・大阪）に展開する飲食チェーン。筆者は小学生の頃、実家からほど近い場所に店舗があったため、親しみのあるお店である。
その「ザめしや」の何がそんなに三四郎のお二人から弄られていたのかというと……まさにその店名、「ザめしや」という名前である。
「ザめしや」って。「めし（食事）の全てを司るかのような名前」。「飲食店でこれ以上強い名前ある？」。
あーなるほど。今まで気にしたことがなかったが、言われてみれば確かにその通りである。「ザめしや」って！ もう「『ザめしや』にさえ行けば、全てのめしが食えるってことか！」となってもおかしくない店名だ。強者だけが名乗れる店名。
中でも番組内で紹介されたリスナーからのメールで「家族で外食に行く際、父は『ザめしや行く？ それともそれ以外行く？』と言います」というのが、まさにかつての筆者の父と同じだったので、ゲラゲラ笑った。ウチも昔は家族でよく行ってたなぁ〜。
そんなわけで、笑いながらも少しばかりの郷愁を誘われたこともあり、久しく尋ねていなかった「ザめしや」に行ってみることに。
果たして「ザめしや」は「全てのめしを統べる存在」なのか！？
ザめしや（西京極店）
こちらが「ザめしや」（西京極店・京都）。
ここで「ザめしや」について説明すると、1986年12月、奈良県橿原市に第１号店をオープン。1992年に本社を大阪に移転し、近畿、東海、中国地方にチェーン展開。
2023年現在、近畿地方では大阪・兵庫・京都・奈良、東海地方では愛知・三重・岐阜、中国地方では岡山にしか店舗がないため、東京出身である三四郎のお二人にとっては馴染みがないのも当然。
また、郊外の大きめの国道沿いに店舗を展開しているのも特徴。なので関西圏にお住まいでもご存知ない方もいるかもしれない。
お店は「和食カフェテリア」とのことだが、有り体に言えば「食堂」である。
入り口にも堂々「ザめしや」の文字。ラジオを聞いてから見ると思わず笑いそうになってしまう。くれぐれも「めザしや」ではない。
ではいざ入店。
見てくださいこのショーケース！ お店に入ってすぐ、惣菜たちがずらりと並んだショーケースがお出迎え。
そう、「ザめしや」は、このショーケースに並んだおかず類を自由に取って、セルフで自分好みの定食が作れるシステムとなっているのだ！ さすが「ザめしや」の名を冠するだけあって、組み合わせは無限大。入り口にあるお盆を持って、レッツおかずチョイス！
サラダや刺身、小鉢類に……
夏なんで素麺なんかもある（季節限定メニューも豊富）。
天ぷら等の揚げ物に、焼き鳥も。
麺類や丼ものも当然ございます（これらは口頭で注文）。
さぁーて、これだけの品の中から好きな物を選ぶのはなかなか困難を極める。どうしたもんか。悩みに悩んだ結果、筆者のセレクトはこちら。
地味〜！ 今、文章書きながら見返してみたらバチボコ地味〜！ もっと写真映えするものを選べば良かった〜！
内訳は「ゴーヤ玉子サラダ」「ぶりカマ塩焼き」「たちうお天」「かぼちゃの味噌汁」「ごはん（中）」の計５品（漬物は無料）。
ジジイ定食じゃねーかよ！ ガツンとした肉料理とか選べよ！
しかしながら、食べたい時に食べたいものを好きなように選べることこそ「ザめしや」の良いところであるのでご勘弁願いたい。
惣菜は作り置きのため当然冷めてはいるものの、店内にはレンジが設置されており、店員さんが親切にも「おかず温めましょうか？」と聞いてくれるのでご安心を。筆者は「ぶりカマ塩焼き」を温めてもらってホカホカに。
また、お盆を手に席に着くと、すぐに店員さんがスッと伝票を持ってきてくれる。自分で勝手に取った品々を申告したわけじゃないのに！？ 店員さんのお盆内メニュースキャン能力がすごい。スカウターでも付けてるんか？
で、肝心のそのお味はというと、感激するほど美味しいわけではないんだけども、食堂のご飯としては充分満足。「孤独のグルメ」の五郎さんが言うところの「こういうのでいいんだよ、こういうので」といった味わいである。いやぁ〜でも「ぶりカマ塩焼き」も「味噌汁」も白米と食べるとうめぇ〜。定食って良いよなぁ〜。
あっという間に完食。ごちそうさまでした。
といった模様で、筆者が普通にご飯を食べただけなんですが、「ザめしや」の実像の一端でもお伝えできたでしょうか。何よりもやはり前述の通り「食べたい時に食べたいものを好きなように選べる」というのが「ザめしや」の最大の魅力であります。
家の近所にぜひ欲しいお店、という感じ。ビール等のアルコールもあるので、好きな惣菜と合わせてちょい飲み利用も可。ロードサイドの食堂「ザめしや」は、非常に魅力的かつ有能なお店と言えましょう。近所にあったら週一で来たい。
ただ一点、残念なことに、今回久しぶりに訪店して「全てのめしを統べる存在」となるべき「ザめしや」の欠点を一つ見つけてしまった。
常設メニューにカレーが無いんである！！
麺類にスパゲッティ（パスタ）が無いのはいいよ、アレは「めし」じゃねーし、イタリアンだし。でもさぁ、カレーはもはや日本の国民食じゃないですか。これぞ「めし」でしょ。是非とも「ザめしや」にはカレーを定番メニューとして展開してもらいたい。惣菜には豚カツもあるし、組み合わせることでカツカレーなど、さらに自由な食を楽しめるわけですよ。「ザめしや」という店名を語るからには、何卒御一考いただきたい所存。
今後も「ザめしや」という大看板を背負う飲食店として、真に「全てのめしを統べる存在」となるよう、更なる高みを目指して欲しいと願ってやまない次第である。
「三四郎のANN0」リスナーの方々も、機会があれば是非一度訪れてみてはいかがでしょーか？ ゲラヘー！
▲店内。広々としたテーブル席で、ご家族連れでも大丈夫。
▲水だけでなく、緑茶、ほうじ茶が選べるのも嬉しい。
