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「明石のりラーメン」を食べてみたら、むしろ名前の所為で損をしているのではないかと思った

カテゴリー : 兵庫グルメ

2021. 09. 28 Tue

皆さん「兵庫県明石市」と聞いて何を思い浮かべるだろうか? 日本の標準時を決める子午線、東経135度線が通っている市。食べ物なら明石鯛、明石ダコといった瀬戸内の海産物、名物の「明石焼き(現地では玉子焼きと呼ばれる)」あたりだろうか。ちなみに「明石海峡大橋」が架かっているのは明石市ではないんだけど。

かく言う筆者(子守)もパッと思いつくのはそのくらいのものだが、先日近所のスーパーにてこんなものを発見した。

「明石のりラーメン」。なんでも「明石のり」を麺に練り込んだインスタントラーメンだそう。「明石のり」ってあんまり聞いたことないけども、明石は全国でも有数の海苔の産地なのだそうだ。

お値段289円とインスタントの袋麺としては強気の価格設定だったが、気になったので買ってみた次第。醤油味と塩味の2種類があったが、今回は醤油味を購入。販売元は兵庫県明石市を所在地とする西海醤油株式会社。「醤油株式会社」と言うくらいなんだから醤油味で間違いなかろう、うん、多分。

封を開けてみるとこんな感じ。麺と液体スープが入っている。あっ、海苔そのものは入ってないんですね。なーんだ、ちょっとガッカリである。
しかし「明石のり」が練り込まれているという麺、何だか茶蕎麦みてぇな色してんな

と言うわけで早速作ってみましょうか。
普通のインスタントラーメンなので、何も難しいことはない。袋書きの通りに調理(ちょっと韻踏んだみたいになった)。

完成したのがこちら。ジャジャーン!

さすがに麺とスープだけでは画的に寂しいと思って、ラーメンらしくチャーシューと玉子、ネギを別途用意、トッピングしてみた。
うむ、出汁の香りがするな。スープの色味は、幾分薄めの醤油色。

では、いただきまーす

まずはスープから。ふむ、出汁の風味はするが、ラーメンにしてはかなり薄味の部類。非常に優しい味である。ラーメンのスープというよりは、うどんや蕎麦(関西風)の出汁といった趣。それもそのはず、パッケージに記載された原材料を確認してみたところ、鰹節エキス、昆布エキス、椎茸エキス……ラーメンのスープでは定番の鶏や豚の成分はゼロ!  やっぱりうどんの出汁じゃねーか! とは言え決して不味いわけではない。疲れた胃に染み渡る感じ。筆者は人間ドック(地獄)の受診後にサービスの食事券で食べた、うどんの温かさを思い出しました。美味かったなぁアレ。

そして肝心の「明石のり」が練り込まれた麺。やっぱり茶蕎麦みてぇだな。キレイな緑色。
細目の麺を啜ってみると、磯の香りが……うーん、するような、しないような……。正直よく分からん……。
残念ながら筆者のバカ舌では、売りである海苔の存在はほぼ感じ取れなかった。もっと真っ黒になるくらい海苔が入っていたら違っていたのだろうけど、それで美味しいかどうかは別ですからね。麺としてのバランスを考えて、このくらいなのかもしれない。
海苔に期待し過ぎなければ、普通に美味しい麺ではある。しかしスープの所為もあって、どうしても何か蕎麦っぽい気分になるな。

ラーメンとは?

完食した結果、「明石のりラーメン」とは言うものの、あまりラーメンと思わない方が良いかもしれない。うどん・蕎麦の類と思えば、優しく美味しい麺類であることは間違いないんだけども。
そういう意味では今回「トッピングを間違ったな」という気がしないでもない。このラーメンにはチャーシューよりも、かき揚げや油揚げの方が合っているんじゃなかろうか。やはり、うどん・蕎麦感覚。

いっそ「明石のり蕎麦」のほうが味的にしっくりくると思うのだが、ラーメン好きの多いこの世の中、「ラーメン」と名乗った方がキャッチーなのだろうなぁ。むしろ損してるんじゃないかという気になってしまうが。

繰り返しになるが、「明石のりラーメン」は「ラーメン」と思わず食べれば、美味しいインスタント麺であった。お酒を飲んだ後のシメなど、ちょうど良いだろうなぁ。
今回筆者は醤油味を食べたが、塩味の方は淡路島産の藻塩が使われているそうだ。
ネット通販でも購入可能なので、気になった方はぜひどーぞ。

しかしまぁコロナ禍でなかなか遠出も出来ない昨今、こうやって各地の味がお手軽に食べられるというのは嬉しいことである。願わくば、いずれコロナ禍が落ち着いて「明石・魚の棚(商店街)」で美味しいものがいっぱい食べられるようになりますよーに。

Report:子守ぬけがら
Twitter:@miligraph

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