「SIZUYA(志津屋)のパンめっちゃ食べてみる」と題しながら「お前また『カルネ』かよ」と。分かります。筆者(子守)もそう思います。しかし見つけてしまったんである。「ペッパーカルネ」、元祖「カルネ」とレポートしてきましたが、SIZUYA(志津屋)には第三の「カルネ」が存在したのだ。
前回元祖「カルネ」を購入したスーパーを物色していたところ、ソイツはソコにいた。一瞥しただけでは気づかなかったが、確かに値札に表記されている。「チーズカルネ」と。
「カルネ欲」も満たされたところだったので「そろそろ甘い菓子パンでも……」と考えていたのだが、「カルネ」と名の付くものを見つけてしまったからには、試さざるを得ない。「チーズカルネ」とやら、一ついただこうじゃないか!
元祖「カルネ」、「ペッパーカルネ」のような、やにわに「カルネだ!」と主張してくるオリジナルパッケージとは違い、一般のパンと同様の無色透明の袋。非常に簡素である。裏面のシールに「商品名:チーズカルネ」と控え目な記載があるだけだ。相当な「カルネ通」でなければ、一見して「カルネ」とは気づかないかもしれない。
「おやおや、オリジナルパッケージも作ってもらえないとは、キミはSIZUYAカルネカーストの中では一番下なのかい?」と一瞬の哀れみを感じたが、実のところ販売価格は元祖「カルネ」、「ペッパーカルネ」と比べて30円高い。そういう事なら話は別だ! 見せてもらおうか「30円」の実力を。
毎度恒例、開腹です。
丸いパンにマーガリン、スライスオニオン、ハム……これは普通の「カルネ」と同じ。そこに「チーズカルネ」の名の通り、三角形のスライスチーズが挟まっていた。
そのまんま、「チーズの入ったカルネ」である。
しかししかししかし、いやいや、チーズちょっと小っちゃくない!? 実質このチーズ分が30円?
一般的なスライスチーズ1枚の二分の一サイズだ。「チーズカルネ」というからには丸々1枚挟んであって欲しいじゃないですか! ちなみに原材料表記によると、このチーズはプロセスチーズ。
少々取り乱したが、落ち着こう。何事も大きけりゃ良いというもんではない。もしかしたらSIZUYAのパン職人の方々が研究に研究を重ねて、ベストなバランスのチーズのサイズを見つけ出したのかもしれない。「チーズカルネ」と言うからには、チーズが主役になっていると信じたい。30円の差はチーズの価格ではなく、深い研究の対価なのかもしれない。ここは一つ、襟を正して食べてみようではないか。
「チーズカルネ」に齧りつく。いつも通り「SIZUYA特製マーガリン」の豊かな風味が広がる。美味い。少しピリッとするスライスオニオン、決して高級ではないハムも、いつも通り申し分ない。
……アレ? チーズは??? 主役じゃなかったのかい!?
いや決してチーズの味がしない訳ではない。味わえばちゃんとチーズの存在は感じる。確かにチーズはそこにいる。しかしながら、やはり「カルネ」の象徴的存在「SIZUYA特製マーガリン」の影に隠れてしまっているのである。
もっと来い、もっと来いよチーズさんよぉ!!
チーズ好きの方は、チーズの名に期待して購入すると物足りなく感じると思う。
例えばマクドナルドのハンバーガーとチーズバーガーの味の差と比較すると、「カルネ」と「チーズカルネ」は誤差程度の違いじゃなかろうか。
くれぐれも断っておくが、「チーズカルネ」は美味しい。問題は「カルネ」より30円高いという事実をどう捉えるかということだ。たかが30円、されど30円。前述のマクドナルドのハンバーガーとチーズバーガーも30円差である。
選択肢として「チーズカルネ」もあっても良い。ただ個人的には、スライスチーズを別で買って、丸々1枚「カルネ」に挟んで食べた方が良いなという感想である。
「カルネ」、「ペッパーカルネ」のようなオリジナルパッケージが無いのも納得してしまう結果となった。
逆に言えば「チーズカルネ」には伸び代があるということ。
「チーズカルネ」の戦いはこれからだ!(「チーズカルネ」先生の次回作にご期待ください)。